Go 1.27(2026年8月リリース)で耐量子暗号(PQC、量子コンピュータでも解読が困難とされる暗号方式)のML-DSAが標準ライブラリのcrypto/mldsaパッケージとして追加されました。Go 1.24ではML-KEMがcrypto/mlkemとして先行実装されており、NISTは2024年にML-KEM(FIPS 203)、ML-DSA(FIPS 204)、SLH-DSA(FIPS 205)を標準として公開しています。筆者はGoやPQCの開発者ではなく、公式ドキュメントやNIST資料を基に導入の背景を調査・整理する第三者の立場で執筆しています。
背景には、量子コンピュータの実用化前に暗号移行を完了させる必要性があります。1994年に発表されたShorのアルゴリズムは、量子コンピュータでRSAや楕円曲線暗号が解読可能になることを理論的に示しました。NVIDIAのCEOジェンスン・フアン氏は2025年1月、量子コンピュータの実用化までに「20年ほど」かかるとの見方を示していますが、日本政府は2025年11月に2035年までのPQC移行方針を提示するなど、米英日を含む各国で具体的な移行計画が進行中です。筆者は「量子コンピュータができたら考えるのではなく、今から移行できる状態を作っておく」ことの重要性を述べています。
出典が伝えている要点
- Go 1.27(2026年8月リリース)で「crypto/mldsa」パッケージが追加された
- Go 1.24で「crypto/mlkem」パッケージが先行して実装されていた
- NISTは2024年にML-KEM(FIPS 203)、ML-DSA(FIPS 204)、SLH-DSA(FIPS 205)を標準として公開した
- Shorのアルゴリズムは1994年に発表され、量子コンピュータでRSAや楕円曲線暗号が解読可能になることを理論的に示した
- NVIDIAのCEOジェンスン・フアン氏は2025年1月、量子コンピュータの実用化までに「20年ほど」かかるとの見方を示した
- 日本政府は2025年11月に2035年までのPQC移行方針を提示した
- 米国・英国・日本を含む各国でPQCへの具体的な移行計画が進行中である
原文より
量子コンピュータができたら考えるのではなく、今から移行できる状態を作っておく
出典: zenn.dev